廣木涼のオフィシャルブログ

ヒーローウッドエンターテイメント代表取締役・廣木涼のオフィシャルブログ。

2015年12月

「ふう」 と涼は息を吐く。また1通手紙を書き終えた。   レストランマジシャンズガイドに倣い、足を運んだレストランに手紙を書く。1通書くのに2時間ほどかかる。昨日は4通書いて8時間かかった。手で長文を書くことが少なくなってきているので、少し書いただけですぐに手首 ...

 たまにルービックキューブを使うマジシャンがいる。バラバラのルービックキューブを一瞬にして整列状態に戻してしまう、というマジックである。しかし、今では、マジックではなくても、4秒や5秒でキューブを完成させてしまう人もいるので、マジシャンとしても、それがマジ ...

  勇介が初めてギターを触ったのは5歳のときだった。父親の趣味――というより道楽だった。買うだけ買って、飽きたと言ってほとんど弾かなかった――で勇介の家に置いてあったものを父親がいない隙にイタズラで振り回したのだ。そのときに、弦で指を切った。と同時に弦も切 ...

この物語はフィクションです。ですが、マジシャンである僕の境遇と、この物語の主人公の境遇を少しだけ被せています。   ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 俺の名は轟。轟慎太。プロ野球選手……いや、野球選手だ。プロという響きに憧 ...

 涼の観客は未成年が多いので、名刺が渡せるチャンスは少ないのだが、少ないながらに渡せることもある。「依頼して来てもらったらおいくらぐらいするんですか?」と聞かれることがよくあるので、涼は、「おいくらでも結構ですよ。見た後で決めていただいても結構です」と答 ...

 知っている人は知っているが、バイシクルのカードは3層構造になっている。この構造によって、コシが強くなり、カードを曲げたり弾いたりすることができるようになっている。 そして、真ん中の層を更にめくると、黒い糊のようなもので接着 ...

  テーブルマジックを始めてからというものーークリスタルボールをやると更に顕著だったがーー涼のパフォーマンスには子供がよく集まった。それはそれで良いのだが、しかしチップは得られない。さすがに小・中学生にはチップの話はできない。高校生ぐらいだとチップの話をす ...

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  付け焼き刃の涼のクリスタルボールでも、道行く人たちは驚いて興味を示した。こんなに簡単に観客を驚かせられるパフォーマンスはない。と涼は苦い顔をする。とりあえず1日目にして、「すごい!」と言わせることができるのは、通常のジャグリングとは比べものにならないほ ...

  昨夜、涼のもとにクリスタルボールが届いた。アマゾンに注文していたものだ。クリスタルボールとは、言ってみれば水晶玉なのだが、ジャグリングに使うものである。通常、ジャグリングとはボールやクラブを投げ上げて受け取るものが多いが、クリスタルボールは、投げるこ ...

 注文していた2つ目の名刺がやっと届きました。 プラスチック製のスケルトンタイプ。   紙より薄いのが意外でした。 ブログランキング参加中皆さんのクリックに勇気付けられて頑張れています!! ...

 材料が揃わないときは、あり合わせで演じることになる。「原作とだいぶ違うけど、まいっか」 普通はカードフェイスが変化するものだが、涼の手持ちのカードでは裏が変化する材料しか揃わない。カードの枚数も、9枚のところを6枚というショートバージョンである。「しかも ...

「うーん。ワイルドカードって、もう売ってないのかなぁ」 ネットで検索しながら涼は悩ましい声を上げる。ワイルドカードというのは、パケットトリック……要するにマジック道具である。8枚のスペードの5と1枚のハートのAが、おまじないをかけると、すべてハートのAになって ...

  テーブルでカードマジックを始めたはいいが、従来のベンチホッピングとは違って、涼はなかなか観客を引き付けられずにいた。 「何をやっているか、遠くからでもわかるようにしないと」   テーブルは出したものの、クロースアップマジックというものは、少し離れると、何 ...

 レストランマジシャンズガイドに倣って、涼は営業として手紙を1通したためた。今時メールじゃなくて手紙なんて、という気もする涼だったが、しかし、そこは手紙であることが重要であるとも思った。もちろん、手書きであることが重要だ。 要件を伝えるだけならば、メールの ...

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