町行くたくさんのカップルが涼の観客になってくれることを期待してパフォーマンスに出たが、その実、町の人通りは少なく、当然涼の演目回数も少なくなった。どういうわけか、バレンタインに限って人がいないのだ。
  涼は、この日、太宰府と天神の2カ所に行ったのだが、いずれも人は少なかった。しかし、大人が少ない一方で、子供は不思議と多く、子供だけ数人で見に来ることが10回ほどもあった。小学生からチップをもらうわけにもいかず、中学生は10円や20円といった程度。演じれども演じれども、チップが入らない。まるで、呪いでみんな子供にされてしまったのではないかと思うほどだった。
  交通費のぶんも入らなかったのではないかと思うほどの少額のチップだった。
「このままでは帰れない」
と思いながら、そのまま帰る涼である。



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