土曜日。この日、居酒屋での仕事がなかった涼は、久しぶりにストリートに出ようかと思いもしたが、疲れていて、結局出ることができなかった。
  夜の仕事ばかりしていると、1日空いても、昼の仕事はできないものだと、涼は今、思い知っているところだ。
  昼に時間が空いても、掃除、洗濯、買い物、クリーニングなどを済ませているうちに、いつものように夕方が来てしまう。仕事がないことで空く時間は、普段仕事をしている時間であるので、夜の仕事が休みであっても、昼が空くことはないということだ。
「天気良かったのに、もったいないけど」
  休みの日、晴れた日中を惜しくも思う。

  そんな前日を惜しく思った、日曜夜の仕事帰りの涼である。



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