涼の観客には、基本的にはあまりリピーターはいないのだが、今日は珍しく2度目だという観客が見に来てくれた。それも2人もだ。
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ひとりは、ちょうど今日の演目は、1度目と違ったようで、
「また違うのが見れてよかったです!」
と喜んだが、もうひとりは、
「前と同じアンビシャスカードを見せてください」
とリクエストしてきた。聞くと、前回涼のマジックを見てより、自分でも趣味として始め、
「ダローのレクチャーDVD見て勉強しました」
と言うほど熱心に練習しているらしかった。涼が勉強した教材と同じものである。
勉強した上で、また見に来てくれるというのは、嬉しいことであるし、何よりマジックをやりたいという人を多少なりとも応援できるというのは喜ばしいことだった。
たとえば、今日マジックを見に来てくれたたくさんの子供たちの誰かひとりが、これをきっかけに将来的にマジシャンになる可能性も無きにしも非ずなわけだ。職業マジシャンとは言わずとも、マジックを演じてみたいというぐらいにはなるかもしれない。
「そうなればいいなぁ」
もっとも、涼にできるのは、そんな将来をただ想像するだけのことだ。
コメント
コメント一覧 (5)
大したもんですな。
…って非手品人が言っても、説得力もなにもないのですが、
マジックが出来るというのは偉いなあと思うのと、マジックを純粋にやってみようということを、手本を見て実際に実行に移すことに敬服します。
涼さんの、あのさっぱりと後味の良い演技が彼らに効いていると私は思いました。
不勉強なもので、ラリー・ジェニングスを知りませんでした。
サマランチさんのことだから、別の業界の偉人の名前なのかと思いましたが、調べたらマジシャンでした(笑)
後味の良いと言われると光栄ですが、もう一度見たい、と思ってもらえるのは嬉しいことですね。