よく筆が進む日は、食欲が増えるものである。涼の場合は、1日中マジックを演じるよりも、執筆をしている日のほうが空腹を感じることが多く、脳の消費カロリーは非常に大きいのだということを実感している。執筆中は、涼の頭の中で、登場人物たちが走り回るわけだが、彼らのぶんの食事も、涼が取らなければならないということになるのかもしれない。
 そういうわけで、執筆の調子が良いと、涼は一歩も動かずにエネルギーを消費しているわけだが、食事だけではなく、甘いものも食べたくなるので、執筆中の涼は、チョコレートの消費量がとても多い。ちなみに、執筆をしていないときは、涼はほとんどチョコレートを食べることはないので、巷で聞く、
「頭を使うと甘いものが欲しくなる」
という都市伝説染みた学説は、涼にはとても説得力があるように思える。
 そんな涼のお気に入りは、明治アーモンドチョコと、ブラックチョコレートである。ナッツ類は、意志を貫くのに効果的だとか、集中力が出る食品だとも聞くが、涼が食べる理由は、
「好きだから」
ということである。












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