涼の仕事には、立ち仕事であるマジックパフォーマンスと、座り仕事である執筆があるのだが、その両方に対して、腰痛は妨げになってくる。
「これは寝仕事も何か持っておこうかな」
と思いもするが、たとえ寝転がっていても、そう仕事がはかどることにはならないだろう。 
 椅子に座っていることに対しても、腰の痛みは気になるものだが、とかく集中力を散漫にさせるものがある。涼の場合、執筆や推敲は、特に集中力を必要とするため、なかなか作業が進まず、悩ましい思いをさせられるのだった。
 もっとも、悩ましい心の裡はあるのだが、現実的な生活としては、ずいぶんのんびりとしたものである。



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