立っても座っても腰が痛いということで、寝たまま仕事ができるようにならないかと涼は考え、プリントアウトした紙での推敲をすることにした。
 パソコン上での推敲と違って、布団の中でもできることを考えてのことだったが、しかし、実際寝たままやってみても、それはそれで腰が痛いものであった。
 実は涼はさらに考えを発展させて、プロジェクタで天井に画面を映した状態で、寝たままパソコン作業ができないか、などと頭を巡らせたものだったが、どうやらそれも空想止まりに終わりそうである。座っていようが寝ていようが、痛いものは痛いということを知り、同じ痛いならばやりやすい椅子の上で、と当然の結論に至ったのだった。



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