最近は居酒屋でホッピングマジックを演じることが多い涼であるが、たまには出張の依頼もある。
    出張では、15分や30分のショーを演じることになるのだが、今となっては日々5分ほどのルーティーンを繰り返す身となっていて、先日演じた15分のショーが長く感じてしまったほどである。
    来週演じることになっているのは30分のショーだが、2つのテーブルで15分ずつ別のルーティーンを頼まれていて、また構成に悩まされたりもする。片側でカードばかり、片側ではコインばかりというわけにもいかないだろうから、均等に演目を振り分けねばならないだろう。
    もうひとつ難しいのは、時間の読みである。クロースアップマジックは、観客参加のマジックであるので、予想に反して長くも短くもなるのである。先日のヘブンアーティストの公開審査では、大いに観客の行動を読み違え、演目時間を大幅に狂わせてしまう失敗をしたばかりだ。後日通知が届き、不合格を言い渡されたものである。
    若かりしアマチュア時代には、15分の枠に対して、気が付けば40分も演じてしまったということもあった。テレビ収録であれば、編集していいとこ取りすればよいのだろうが、ライブだとそうもいかない大変さがある。


    そんなことを考えながら、本日はホッピングマジックのために恵比寿横丁へ向かっている涼だ。