「廣木さんがくらマ一=日本一のマジシャンになる日までよろしくお願いします」
と、くらしのマーケットの担当者に涼が言われたのは、今年の3月のことだった。
 くらしのマーケットとは、口コミランキングサイトのひとつであるが、こう言われたとき、くらしのマーケットは日本一のランキングサイトを目指しているのだと感銘を受け、涼も触発されたものだった。
 その時点ではまだ、くらしのマーケットは、出張マジシャンのジャンルではあまり検索にヒットするようなサイトではなかったが、半年が経過した今となっては、常に上位にヒットする文字通り日本一のランキングサイトとなっていた。
 たとえばgoogle検索ならば、「マジシャン 東京」「出張マジック」「福岡のマジシャン」などで検索すれば、広告を除いてトップにくらしのマーケットがヒットする。
 公約を実現したのは、くらマだけではない。触発された涼も、今ではくらマで1位にランキングしてもらっている。半年前の会話を実現させたことには、涼も満足感を噛み締めている。
 出張マジック検索で1位にくらマが来て、くらマで1位に涼がいるのだから、知名度は別として、目下、日本一検索にヒットしやすいマジシャンという立場に、涼はいるのかもしれない。ちなみに、単に「マジシャン」と検索しても、広告とwikipediaに続いてくらマがヒットするので、うまくいけば知名度も上がる可能性もある。


 涼とくらマの出会いは、昨年のことであった。たまたま居酒屋に来ていたくらマの社員が、涼のマジックを見てくれて、いたく喜んでもらえ、
「今はエアコンの出張清掃などが主ですが、これからはくらマで出張エンターテイメントもやっていきたくて、ぜひ今のマジックを出張でお届けさせてください!」
と涼はアプローチされたのだった。
 今思うと、この出会いは重要だった。たとえばくらマと同業者の「おうちにプロ」からもメールが届いて誘われたりしたのだが、涼はあまり乗り気になっていない。直接見てもらったことが、涼としても登録のきっかけになっているし、いま熱心に活動している原動力にも繋がっている。
 当初、どうやって仕事を探そうかとずいぶんと頭を悩ませ、それがこのブログを始めたきっかででもあったが、実際のところ、現場でやっていれば、それなりに仕事が舞い込んだり、繋がりが広がったりするものだった。


 くらマの中でも、出張マジシャンのジャンルはまだ未成熟の分野で、それほど予約が殺到するようなものではないのだが、涼が東京にいる3ヶ月の間に、もう4件の依頼があったので、今それなりに伸びてきているところなのだろう。嬉しいことに、来週も1件、出張が入っている。
 そんな涼は、今日は有楽町横丁で演じる予定だ。



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